「病める舞姫」とは秋田出身の舞踏家、土方巽が書いた本である。前作では「病める舞姫」=「個人の記憶」という観点に基づき、舞台を上演した。今作では「病める舞姫」=「秋田の闇」(目に見えない存在、秋田の妖怪)がテーマである。そこで、秋田での取材やフィールドワークを通じて「現代の秋田における妖怪」をあぶり出し、作品を立ち上げる。果たして「秋田の妖怪」とはどのような存在なのだろうか。それは例えば秋田の人々が畏れるような存在なのかもしれない。しかしそこに「私」が不自由さを感じるとすれば、秋田に住まう私たちの手で、それを構築する必要があるのではないだろうか。
*本公演終了しました。ご来場頂き誠にありがとうございました!